【勉強】英語を始めて1年9ヶ月でセンター試験9割越えた勉強法|中学生・高校生向けおすすめ教材と脳科学的学習法

中1の最初のテストで赤点を取った。
居残りをさせられた。母親に答案を見せたら笑われた。「あんたってなんでこんなに面白いん」と。笑いが止まらない母の隣で、私は真剣だった。
それから1年9ヶ月後、中2の冬にセンター試験(現・共通テスト)を解いて186点(200点中)を取った。
この記事では、その1年9ヶ月で何をしたのかを全て公開する。教材の選び方、勉強の順番、脳科学的に正しいタイミング——再現性を意識して書いた。すぐ実践できる形にした。
なぜ英語だけ壊滅的にできなかったのか
他の科目はほぼ満点だった。英語だけが赤点だった。
理由は単純だ。英語は「丸暗記」が通じない科目だからだ。理科や社会は知識を覚えれば点数に直結するが、英語は「構造の理解」と「大量のアウトプット」がないと得点できない。勉強量は足りていた。勉強の方向が間違っていた。
この気づきが、その後の英語学習を変えた。
脳科学が教える英語習得の原理
アウトプットが回路を作る
脳科学の観点から言えば、言語習得に最も重要なのは「アウトプット」だ。読む・聞くだけの受動的な学習は、脳に英語の「回路」を作らない。実際に書いたり話したりする能動的な学習が、神経回路を強化する。
私が夏休みに朝から晩まで英作文を書き続けた方法は、この原理に合致している。大量のアウトプットが、英語の構造を感覚として体に入れてくれた。
分散学習と復習のタイミング
記憶の定着には「分散学習」が有効だ。1日で大量を詰め込むより、間隔を空けて繰り返す方が長期記憶に残りやすい。私は間違えた箇所を3日以内に必ず復習する習慣を徹底した。これがエビングハウスの忘却曲線への対応だ。
音声は「英語回路」の最速の作り方
英語を日本語に変換せず直接理解できるようになるには、音声への大量接触が不可欠だ。通学電車の中でウォークマンを使って英語音声をひたすら聴いていたのは、この英語回路を作るためだった。ペンギンリーダーズの音声を何百回と聴くうちに、英語が「音のかたまり」として直接意味を持ち始める感覚が生まれた。
学習のタイミングと脳の状態
単語の暗記は就寝前が最も定着しやすい。睡眠中に記憶が整理・定着されるからだ。英作文のような思考を要するアウトプット練習は、脳が最も活性化している午前中に行うのが効率的だ。音声学習は移動中や単純作業中に組み合わせることで、勉強時間を増やさずに学習量を増やせる。
私の英語学習ロードマップ:中1〜中2
第1フェーズ(中1・4月〜7月):基礎固めと敗北
入学前の3月から英語の宿題が出された。アルファベットの書き順から始まり、英字ノートにひたすら書いた。しかし最初のテストで赤点、6月の実力テストでも平均点以下。毎日居残りをさせられた。
第2フェーズ(中1・夏休み):英作文猛特訓
父に頼んで夏休みを丸ごと英作文特訓に充てた。
方法はシンプルだ。私が日本文を英訳する。父が合っているところだけ小さく○をつけて返す。間違いは教えない。私が辞書や参考書で調べて直す。正解するまで繰り返す。1回でも間違えた箇所は3日以内に再度英訳する。
ノートを何冊も使い切った。朝から晩まで英語だけに集中した。量でいえば、A4コピー用紙に換算して数百枚分の英作文を書いた。
9月の実力テストで97点を取った。学年トップだった。
第3フェーズ(中1後半〜中2):先取り学習と多読
中1の間に中学3年間の内容を終わらせ、中2からは高校英語に進んだ。並行してペンギンリーダーズで多読を続けた。通学電車では音声をひたすら聴いた。
中2の冬、センター試験で186点(200点中・93%)を取った。
おすすめ教材:私が使ったものと2026年最新版
【入門・基礎】NHKラジオ基礎英語
英語学習の最初の習慣づけに最適だ。放送時間が決まっているため、生活リズムが整いやすい。無料または月数百円で始められる。私は大学1年までお世話になった。
現在はNHK語学アプリで過去の放送も聴けるようになっており、使い勝手が大幅に向上している。
【文法・参考書】パーフェクトコース(学研)
私が使っていた定番教材だ。文法の全体像をつかむのに優れており、進学校でも評判が高い。演習問題も厳選されており、これ一冊で中学英語の文法は網羅できる。
2026年現在の新定番として、「世界一わかりやすい中学英語の授業」(関正生著・KADOKAWA)も強くおすすめしたい。スタディサプリのカリスマ講師・関正生氏が手がける参考書で、「なぜそうなるのか」を考えながら理解を深める設計になっている。三単現のsや可算・不可算など、日本人が感覚的に理解しにくいポイントを一から説明してくれる。丸暗記に頼って挫折した経験がある人に特におすすめだ。イラストが豊富で楽しく学べるのも長所だ。
【文法・演習】SAPIX英文法123+
なぜ大ヒットしないのか不思議なほど秀逸な教材だ。文法を「覚える」のではなく「理解する」視点から作られており、123のチェック項目が体系的に並んでいる。書店では手に入りにくいためネットで購入するのが確実だ。
【多読・速読】ペンギンリーダーズ/ラダーシリーズ
挿絵が豊富で楽しみながら英語を読める多読シリーズだ。レベル別に分かれており、自分に合ったレベルから始められる。音声付きで聴きながら読むことで、英語回路の形成が加速する。
現在はラダーシリーズも同価格帯で充実してきており、巻末の単語帳の出来がペンギンリーダーズより優れている。どちらを選んでも問題ないが、2026年時点ではラダーシリーズがおすすめだ。
【英作文】瞬間英作文(ベレ出版)
私は学校から与えられた英作文プリントで特訓したが、同じ環境にない人にはこの一冊がおすすめだ。日本語を見て瞬時に英文を作る反射的なアウトプット訓練ができる。学校のテストや受験英語との相性も良い。
毎朝登校前に10〜15分取り組むだけで、1ヶ月後には英作文の基礎が身につく。
【単語】速読英単語(Z会)
文章の中で単語を覚える形式で、読解力と語彙力が同時に伸びる。音声をダウンロードして通学中に聴く使い方が最も効果的だ。文章を音読・暗唱できるレベルまで繰り返すと速読力が一気に上がる。
【辞書】電子辞書(英英辞典搭載モデル)
スマートフォンで辞書を引くとSNSの通知が目に入る。集中が途切れる。勉強専用の電子辞書を一台持っておくことを強くすすめる。
中2以降は英英辞典のみを使っていた。日本語を介さずに英語を英語で理解するスタンスが、英語回路の形成を加速させた。「英語を日本語に翻訳する」癖が消えていくのが体感できる。
音声学習のための機器
ウォークマン(ノイズキャンセリング対応)
通学電車での音声学習を始めたとき、最初に買った安価なMP3プレイヤーは周囲の騒音が入りすぎて使い物にならなかった。ノイズキャンセリング機能のあるウォークマンに変えてから、電車の中が最高の学習環境に変わった。
2026年現在はAnker Libertyシリーズ(1万円前後)のノイズキャンセリングイヤホンがコスパ最高だ。スマートフォンと組み合わせて使う場合は、勉強専用の設定(SNSアプリを全削除・機内モードで使用)にしておくことが条件だ。
勉強専用デバイス
スマートフォンを勉強に使いたい場合は、親から古いスマホを譲ってもらって勉強専用にすることをおすすめする。LINEやInstagramはアンインストールし、SpotifyでPodcastをダウンロードしておく。機内モードで使えば通知も来ない。
ノートの使い方
中1〜中2の1年9ヶ月で、ノートを50冊以上使い切った。途中でコピー用紙に切り替えた。使い終わったノートは捨てずに積み上げた。自分の努力の結晶が目に見える形で積み重なっていく。モチベーション維持に効果的だ。今でも実家の屋根裏部屋で眠っている。
ノートの使い方で一つだけアドバイスをするとすれば、間違えた問題だけを集めた「間違いノート」を作ることだ。復習すべき箇所が一冊にまとまっていれば、試験前の確認が効率的になる。テスト前の30分はこのノートだけを見直す。
英会話について:正直に言う
センター試験で9割を取っても、大学に入ってからまったく話せないことに気づいた。これには危機感を覚えた。
英会話と受験英語は別物だ。ネイティブと話す訓練は、紙上学習では補えない。早期にネイティブとの会話機会を作ることが、本当の意味での英語力につながる。留学、オンライン英会話、外国人との交流——何かしらの「話す機会」を意識して作ることをすすめる。
PodcastやYouTubeで生きた英語を聴き続けることも有効だ。私は大学入学後にこれを始めて、留学前になんとか会話できるレベルに持っていった。もっと早く始めればよかったと思っている。
まとめ:1年9ヶ月で9割を取るために必要なこと
整理するとこうなる。
英語は量だ。読む・書く・聴く、全ての量が力になる。夏休みの英作文特訓で劇的に伸びたのは、とにかく量をこなしたからだ。
英作文は最優先で鍛える。書く力は意識的に鍛えないと伸びない。
音声は必ず使う。英語を英語のまま理解できるようになるには、音声に大量に触れるしかない。
1冊をやり切る。複数の教材に手を広げるより、1冊を繰り返す方が力がつく。
赤点から9割まで、1年9ヶ月でたどり着けた。特別な才能があったわけではない。正しい方向に、正しい量を積み上げた結果だ。
この体験記の「方法論・理論編」——なぜこの勉強法が効くのか、学年別のロードマップ、教材の全体像——は別の記事でまとめている。
→【完全版】中学英語の勉強法|灘卒東大生が考える最短ロードマップと教材選び(english-study-jh へのリンク)





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