【必読】灘&東大|入試直前期の過ごし方を振り返った

やり遂げる力を磨く 灘出身の家庭教師&和田秀樹の本について

ガクさん
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東大院生です。独学で灘・東大に合格しました。数学オリンピックで2回の受賞歴があります。

学心のお知らせ|管理人が直接指導

小さな教室を作りました。

「点数」にできない力を、
子どもたちはたくさん持っています。

代表が全科目を指導。
一人ひとりの特性に合わせて「自立(自律)して学ぶ子ども」を育成します。

子どもたちが「学心」で学んで、
教室を出るときには、新しい世界が目の前に広がっているような、
そんな体験をして欲しいのです。

私と一緒に学びたい子どもたち、大募集です!

教室の風景

小学生〜高校生が同じ空間で、自分の夢に向かって励んでいます。
地元の子どもたちから、灘中・灘高・オリンピック志望者まで在籍。
知的な興奮と歓びが漂う、集中して学べる環境です。

読者様よりご寄稿いただきました。

こちらにご紹介いたします。

目次

思い出 灘出身の家庭教師

すっかり忘れていたが、私は中学生の頃に灘中学出身(その後、地元の県立高校に進学)の大学生に家庭教師をつけてもらっていた。その家庭教師の先生は、現役で某国立大学の医学部に余裕で合格していたらしいが、私はその先生から何か有益なものを引き出せたのだろうか?そうでないのなら、とても惜しいことである。ありきたりの指導を受けたに過ぎない記憶ばかりだが、唯一、印象に残っている言葉は、「A4サイズの問題集ではなく、B5サイズの問題集をやりなさい。」

スーパーの小さな本屋さんでみつけ全教科5冊の問題集を買い揃え、すべてを学習した(と思う)。数十年経った今、どういうわけかそのうちの一冊だけ当時の問題集が手元にあるのだが、タイトルが「最高水準問題集」。子供たちに買ってあげた「最高水準特進問題集」の横に並べて置いてある。その家庭教師の教えは、「教科書ワークではなく、難関私立中向けの問題集をやりなさい」ということだったと理解している。

話を戻すが、私の当時の学力に対して、東大レベルはあまりにも掛け離れていて(と思い込んでいて)、そのギャップを埋める努力を端から放棄していたのかもしれない。先生からすると、「医学部受験を見据えて当たり前のことをやりきるだけですよ。」となるのだろうが、当時中学生の私から見れば、目先の高校受験のことしか頭にないし、出来ることなら楽をしたいというのが本音。

数十年経った今、現在の私が、当時の家庭教師の先生の立場になるのだろうし、子供たちが、当時の私の立場である。辛抱強く、息子の成長を見守っていかなくてはならないなと、つくづく思う。

和田秀樹氏の本

「受験は要領―たとえば、数学は解かずに解答を暗記せよ (ゴマブックス) 」

(記憶違いでなければ)大学受験の頃に読んだ本がこれ。本に倣って「基本英文700選」を暗記しようとしたが、最初のページで挫折したような体たらくぶりである。やはり、自分の学力と東大レベルのギャップは埋められなかった。数十年経過した今、「受験のシンデレラ」を見た。また、ガク氏のご紹介の本「灘校物語」を読んでみた。子供の受験に備え、ギャップを埋めるべく思考してみた。重要なことを書くが、和田秀樹氏の「数学は解かずに解答を暗記せよ」は、「数学は解かずに解答をすぐ見て理解し記憶せよ」と置き換えた方が良いのかもしれない。「数学は解かずに解答を丸暗記せよ」と勘違いする受験生が続出するからだ。

前回の復習であるが、Wikipediaによると、

暗記(あんき, 諳記)とは、書いてある文章を見ないで口に出して言えるようにするために覚えること。記憶法の一種である。一般にさまざまな意味で用いられる。暗記という言葉の用法を大まかに分類すると、理解の伴う記憶とほぼ同じ意味を表す場合、サヴァン症候群のように理解の伴わない記憶を表す場合(丸暗記)の2通りある。

灘校物語

「灘校物語」で目に留まったワードは以下の通り。

小学生~中学受験

  • そろばん教室
  • おばちゃん塾
  • タブチ塾
  • サカグチ塾

灘~大学受験

「受験というのは合格者の最低点が取れれば受かる」

→得意なところをどんどん伸ばし、どうにもならない分野は捨てるのも有りだということ。

「英作文は英借文である」

→例文を借りて英作文を仕上げる練習は必要であろう。「和文英訳の修行」という本が紹介されていた。リーディングに関して、弟マサキの学校のテキストである「Progress in English」もやっていたのだろうから、英語は盤石である。

「数学は暗記だ」「もちろん、解答を読んでもチンプンカンプンの場合には、それは使えない。しかし解答を読めばわかるレベルになった今では、それができるのだ。」

→解答をすぐ見たほうが効率的である。いろいろと難しく考える人はいるかもしれないが、目先の大学受験を考えれば、時間は有限であるので、この考え方は仕方のないところである。学者になるわけではない、とでも考えれば気が楽になるのではないだろうか?(実際のところ、学者になる前には大学受験を突破しなければならない。)

その他

「どう考えても遺伝やないか」

「勉強ができないのは遺伝のせいではなく『ながら勉強のせいだ』」

「ケイジロウは情報収集に熱心だが、勉強の詰めがあまいようだ」

和田秀樹氏を語る時、大学受験のテクニックばかりがフォーカスされるからおかしくなるのだと思う。

灘校物語を読むとわかるが、小学生時代の、塾を転々とするヤダ君の奮闘ぶりは興味深い。それがそのまま大学受験まで絶え間無く続いていた(と捉えることもできる)。灘中を5番で合格し、中だるみがあったにせよ、東大理三合格である。

その他、遺伝のことに言及していた。「遺伝のせい」で成績が上がらないのだと思っていたヤダ君は、大学受験のテクニックを手に入れた後は、「遺伝のせいではなく、ラジオの”ながら勉強”のせいで成績が上がらなかったのだ」と振り返っている。しかし、「ケイジロウは情報収集に熱心だが、勉強の詰めがあまいようだ」のくだりがあるので、一方のヤダ君は、勉強をやり遂げていた、と読者に伝えたいはずである。灘中を1点で泣くも、弟のマサキも、その後に東大に合格しているように、ヤダ兄弟は「『やり遂げる』遺伝子」が存在している、と言えなくもない。以上図解してみた。先天的に「やり遂げる力」が備わっていることが望まれるのだろうが、そうでないにしても、偉人の伝記を読むなどして、そういう力を自分の中に育てないといけないだろうと思う。

やり遂げる力

牧野富太郎【日本植物学の父】』という本を紹介しようと思います。私が通った大学の授業の一環で、植物の標本を作成していたことがあります。懐かしさのあまり、本を借りて読んでみました。

「物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うこと。」の意味の諺で、「木を見て森を見ず」というものがありますが、逆に、牧野富太郎氏は、個々の植物を詳細に観察し記録し続けることで、植物全体を理解したような人なのです。当時、図鑑がなかったのですから、そもそも俯瞰しようにもできるはずがありません。そして、その先に『牧野日本植物図鑑』を完成させました。例えていうなら、ヒトゲノムプロジェクトを、ポスドク研究者が一人でやるようなものだったことでしょう。とんでもない人だと思います。

比較するようなものでないかもしれませんが、受験勉強でやるべきテキストが決まっているのなら、その時点で俯瞰できるわけですから、逆算して日程を組み、日々のタスクに落とし込み、日々、完全に学習し尽くす他ありません。やり遂げた先には、きっと合格が待っていることでしょう。『牧野日本植物図鑑』の作成に比べれば、簡単なことかもしれませんよ。

日本の植物学の父」といわれ、多数の新種を発見し命名も行った近代植物分類学の権威である。その研究成果は50万点もの標本や観察記録、そして『牧野日本植物図鑑』に代表される多数の著作として残っている。小学校中退でありながら理学博士の学位も得て、生まれた日は「植物学の日」に制定された。

94歳で亡くなる直前まで、日本全国をまわって膨大な数の植物標本を作製した。個人的に所蔵していた分だけでも40万枚に及び、命名植物は1,500種類を数える。野生植物だけでなく、野菜や花卉なども含まれ、身近にある植物すべてが研究対象となっていたことが、日本植物学の父と言われる所以である。(Wikipedia)

管理人より

ご投稿くださりありがとうございます。嬉しく拝読いたしました。

家庭教師の方がB5サイズを推奨していた話は興味深いです。

和田秀樹氏のテクニック本は賛否両論あり意見が分かれるところですが、私にとって彼の勉強方法はよく合っており実際役立ちました(受験のみ適用できるという制限がありますが…)。彼が提唱する暗記数学も解法暗記という点では最低限の労力で合格するためには非常に合理的な方法だと感じます。

牧野富太郎先生の本は幼少期の頃から親しんでおり、自叙伝もよく読みました。上京したときに練馬区にある牧野記念庭園を訪れたことを思い出しました。彼の勉強心得が15ほど掲示されており、すべてメモした記憶があります。周りから勧められて博士号を取得したときに「これで平凡になってしまった」というエピソードがあるようですが、学歴や権威に興味を示さず、純粋に研究を楽しんだ様子を的確に示しています。

是非とも掲載したく思います。よろしくお願いいたします。

続編

続編もご寄稿いただきました。

あわせてご覧ください。

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「理科実験は不要だ」との発言が話題を呼んだりもしました(受験に向けた効率化勉強に限って言えば確かに納得いきます)。

当時の私(管理人)は和田秀樹さんの勉強法を大いに参考にしました。効率性を追求するのであれば真似すべきです。

灘校物語は当サイトの多くの読者様も読んでいるようで、感想をメールで送ってくれた方もいます。

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