【灘・開成の理科対策】最難関高校受験におすすめの問題集・参考書を一挙に紹介|自宅学習・独学向け【理科編】
灘・開成は日本の最高峰です。
難関校は入試問題も難しいのですが、良問も多いです。
良書をしっかりとやり込めば、相当な力がつきます。
今回は、理科の勉強の進め方とおすすめ問題集を紹介していきます。
開成高校志望の中学生からご相談
TwitterのDMに寄せられました。
初めまして。いつも投稿されている記事を楽しんで読ませてもらっています!中でも、『灘高校合格への〜』シリーズは何度も読ませてもらいました。
僕は今、開成高校を目指している中3です。
国数英はガクさんの記事を参考にして、問題集を自分で解いています。
しかし、理科・社会は何をやればいいのか分からず、今はとにかく基礎を徹底して勉強しています。
ガクさんが灘高校合格のために使っていた理科・社会のおすすめの問題集を教えていただけたらありがたいです。
自分は基本的には独学で勉強しようと思っています。これも、ガクさんの記事を読んだためです。また、勉強に行き詰まった時は、いつもガクさんの記事を読んで、やる気を出しています。
長い文になってしまい、また、メッセージが二つに分かれてしまい、申し訳ありません。
どうか、よろしくお願いします。
ありがとうございます。
灘高志望の中学生からは頻繁に相談が寄せられるのですが、開成は初めてです。
私のブログがモチベーションの源になっているとのこと、嬉しい限りです。
こちらも身が引き締まる思いです。
今後も役に立つ記事を書いていきますので、よろしくお願いします。
追記
いつも思うのですが、中学生で質問をしてくれる行動力に脱帽です。中学生の頃の私にこんな勇気はありませんでした。このブログに相談してくれるだけで半分合格したようなものです。応援しています。頑張ってください!
(良かったら合格体験記もお待ちしています。後輩の参考にもなりますので、ご紹介したいです)
灘・開成合格のために到達すべきレベル
到達すべきレベルは2種類あります。
相対的なレベル(順位や偏差値)と絶対的なレベル(分野の進捗度)ですね。
順番に見ていきましょう。
相対的なレベル
中高一貫校で学年上位に入れる学力を身につけておけば十分です。
到達すべき相対的なレベル
中高一貫校(進学校)で学年上位5%
平均的な公立中学校で首席
理科は暗記問題も出されるため、常に学年上位5%を維持するのは難しいです。
思考力が要求される問題で完答できていればOK。
学校レベルで計算ミスをしてしまう場合は、演習を積みましょう。
「慣れ」が大事です。
絶対的なレベル
余裕を持って少し予習してしまってもOKです。
到達すべき絶対的なレベル
中学内容のトップレベル(最低限)
高校1年の基礎レベル(理想)
最難関高校受験向けの問題集は数少ないです。
大学受験の基礎レベルをちょっとかじるくらいがちょうどいいです(時間があれば)。
時間がなければ無理しなくてOK。後述の問題集を解いてください。
私の学力レベル
幼少期の頃から自然が好きでした。
だから理科も得意です。
私の相対的な学力レベル
私の学力レベル(相対的)
当時通っていた中高一貫校(府県トップ)で学年1〜5位
駿台全国模試でときどき一桁順位
理科が好きでしたので、教材をガシガシ解いていました。
几帳面な正確で、極度の完璧主義者でした。
暗記物も拒まず真面目に取り組んでいたため、学校の定期試験では(ほぼ)満点を維持していました。
偏差値には全く興味がなかったので覚えていないです。
駿台全国模試の順位は良かったですが、灘・開成志望者にとって信頼性が低いので当てにしてはいけません(受験者のレベルがまちまちなため)。
私の絶対的な学力レベル
私の学力レベル(絶対的)
高校1年生程度まで予習
東大生物の一部の問題を正答できる
府県トップの中高一貫校に通っていた影響で、普通よりも1年進んでいました。
幼少期から予習癖が強かったこともあり、先取り学習も進めていました。
いとこから譲り受けた東大の赤本もパラパラとめくって解いていました(これが自信につながって良かったです)。
↑解けなくていいのです。自分は東大入試を眺めた、知っているという自信が大事です。
最難関高校への合格戦略|受験理科の勉強時間配分
正直に言います。
理科に時間を使いすぎる必要はありません。
難関高校受験理科に割くべき勉強時間
高校受験理科はサクッと終わらせる
→勝負科目に集中する
自分の志望校の勝負科目に最も時間を割きましょう。
例えば、灘高の場合は英語が勝負科目です。
英語ができないと全く得点できません。
無慈悲に落とされます。
要求される英語力は大学入試共通テスト〜中堅大学レベルです。
中学生で中堅大学レベルを網羅するには、相当頑張らないといけません。
皆さん(特に灘高志望者)がもっとも注力すべき教科は英語です。
【最難関高校受験】おすすめの参考書|私が使った教材
発展的学習
あまり売れていませんが、発展的学習がおすすめです。
私が知る限り、中学生向けの参考書の中では最高峰です。
重箱の隅の隅まで載っています。
じっくり味わってください。
私は章ごとにカッターで切り分けて小冊子にすることで持ち運びを容易にしました。
通学時間に読んでいました。
時間が限られている人はおすすめです。
↑店頭には置いていないです。Amazonで買ってください。
追記
改訂の頻度が少ないですが気にする必要はありません。
そもそも情報量が圧倒的に多いため、指導要領が変更されても十分に対応できています。
発展的学習を読み込めば、簡単な大学入試も解けると思います。
それくらい素晴らしい参考書です。
【最難関高校受験】おすすめの問題集|私が使った教材
最難関高校受験にしっかり応えてくれる問題集は少ないです。
ベタですが、最高水準の特進は必ず解きましょう。
最高水準 特進問題集
名前が「最高」過ぎます。
装丁もシンプルで好きです。
私は中3になってからシリーズを全て購入してやり込みました。
時間を計って、理解度を○△×で書き込んで使うのがおすすめです。
3冊全て買って、自分のものにしてください。
追記
2021年に大幅に改訂されました(新課程対応、カバー変更)。
最高水準問題集 高校入試 理科
中学2年生の方、時間が取れる方、他にやる問題集が欲しい方は「高校入試」バージョンを解いておくと良いです。
こちらは「特進」より難度は落ちますが、頭のウォーミングアップに最適です。
国立・難関私立高校に合格するための問題集です。入試問題を厳選して収録しており、「頻出」「難」「新傾向」のマークで問題のレベルや傾向がわかります。とことんていねいな解説があるので、どんな難問も必ず理解できます。総仕上げには過去問で構成した模擬テスト(2回)を使ってください。実際に出た問題を模擬形式で解くと、実力がしっかりチェックできます。(紹介文より)
上級問題集
私が受験生の頃はありませんでした。
中身を見てみると、灘や開成の問題がしっかりと掲載されています。
夏休みや秋の錬成用に使うと良いでしょう。
(紹介文)
この問題集は,国立高校や難関私立高校入試対策として,難易度が高い問題を収録しています。厳選されたハイレベルな過去問を解くことによって,入試を突破するための実力を着実に養えます。詳しい解説を収録した別冊解答も付いているので,解けなかった問題もその解き方を身につけることができます。最後には,実力を試せる模擬試験も収録しています。
※本書の別冊には、国立高校・難関私立高校入試対策に役立つ、分野別の出題傾向と対策を紹介した分析記事を追補しています。
(紹介文2)
国立高校や難関私立高校の入試では,公立高校と違い難易度の高い問題が出題されます。この本は,そのような問題を解くための実力を養うために作りました。
収録した問題は難しいものが多いので,解けない問題もあるかもしれません。そのときには,別冊解答の解説を読んで,解き方を学習してください。詳しい解説を収録したので,どうやってその問題を解いたのかを理解することで,それも力になります。
この本で合格を目指して,がんばってください。
最難関高校の理科
こちらを使用していました。
西日本の学校のみ収録されているという、謎仕様ですが使えます。
解説は赤本クオリティーなので期待しないで。
難関高校の問題を集めているだけあって、解く価値はあります。
トップ高校の先生方が出題した良問が勢揃いです。
私は3周しました。
追記
赤本はバイトさんが解説を担当していることが多く、(高校入試過去問に限らず全てのシリーズで)誤植が散見されます。見つけたら連絡してあげてください。お礼でボールペンをgetできるかもしれません。
【最難関高校受験】おすすめの問題集|高校基礎
学習指導要領は完全に無視して出題されます。
高校の基礎内容もかじっておくと安心です。
はじめからていねいに
このシリーズは素晴らしいです。
図解が多いため、視覚的に理解しやすいです。
(そのため苦手意識も持ちにくい)
高校に入学しても使えるので、今のうちに買っておくと良いと思います。
余談
私は東進(の経営スタイル)が苦手なのですが、東進ブックスは良書に溢れています。
おすすめの過去問
灘高校
私は勝手に「白本」と読んでいました。
実際の入試問題をそのままコピーしたような形式でファイルされています。
問題用紙も解答用紙も本物そっくり。
赤本よりもよっぽど臨場感があって好印象を抱きました。
おすすめです。
開成高校
声の教育社が有名です。
関西では入手できないです。
灘高志望者で余力のある人は解いておくと良いです。
「俺は開成の問題も解いたんだぞ!」という自信が日々の勉強モチベをアップさせます。
安心の首都圏高校過去問トップシェア!
老舗出版社の過去問題集です。(紹介文)
東京大学
なんで東大?と思われるかもしれませんが、重要です。
灘高では、(他の学校でも当てはまるかもしれませんが)東大の入試そっくりの問題が出題されたことがありました。
特に生物ですね。
2010年くらいに出題された「哺乳類の体積と表面積の関係」などは、明らかに東大入試を意識しています。
繰り返しますが、入試問題作成者は学校の先生です。
東大や京大の過去問を研究し尽くした先生方です。
だったら、高校入試も東大入試と似た問題が出され得るのは容易に推測できますよね!?
簡単な問題だけでいいので、解説を片手に問題を眺めてください。
本番でも驚かないはずです。
最後に 灘・開成合格への勉強計画
例えば、以下のように進めるのが良いです。
灘・開成合格への勉強計画
中1:予習開始
学校内容は完璧に理解する
公立中学在籍者はガシガシ予習を進める
中高一貫校在籍者はテスト満点を目指す
中2:中学内容を一通り完了
最高水準問題集を解く
志望校の過去問を解いてレベルを把握
中3:演習と完成
春:難関高校受験塾の模試を受けて現在地を把握
最高水準特進問題集1周目
夏:難関校向けの問題集(先述)で鍛錬
秋:難関高校受験塾の模試を受けて現在地を把握
ぼちぼち過去問演習
最高水準特進問題集3周目
冬:ひたすら過去問演習と苦手分野克服
余力があれば東大過去問を眺める
中3になると塾の模試は(最低でも)2ヶ月に1回は受けるようにすると良いです。
駿台全国模試は受験者数は多いですが、レベルが低いので当てになりません。
私は少しだけ駿台模試を受けましたが、合格判定が信用できず受けないことにしました(というより普通に時間の無駄)。
都市部の塾の模試を受けさせてもらいましょう。
独学者はお断りされることがありますが、事情を話せば意外と歓迎されます(その代わり合格者数は水増しされますが)。
私は適当にググって関西でもっとも灘高合格者が多かった塾の模試を受けさせてもらっていました(中3に隔月のペースで)。
駿台模試よりも猛者が集まる塾の模試の方がモチベが上がりますし、順位も信頼できます。
【中3から難関高校受験】いますぐ購入すべき教材【2021追記】
このブログで紹介している教材はどれも買って欲しいです。でも、「間に合わない!」という方向けに教材を厳選しました。
いますぐ購入すべき必須教材
想定しているケース
理科は比較的得意。中学内容は一通り完了している。
参考書
- 中学理科1分野(物質・エネルギー)の発展的学習(難関高校受験者は必携)
- 中学理科2分野(生物・地球・宇宙・環境)の発展的学習(増刷してください!!)
問題集
- 最高水準問題集 特進 中1理科(復習も兼ねて中1範囲からコンプリートしてください)
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最後までご覧くださり、ありがとうございました。
健闘をお祈りしています。
社会編はまた載せます。
他にも質問や相談ありましたら、お気軽に送ってください。
コメント
コメント一覧 (2件)
非常に参考になる内容の提供ありがとうございます。
偏差値75の私立高校を目指している中学2年生です。
公立高校に在学しており、塾には通っていません。
現在は九州の大手塾で偏差値70程度です。(3教科)
質問は以下の通りです。
1 今手元に「ひとつずつすこしずつほんとにわかる」というとても基礎的な参考書兼問題集が理・社(公民はなし)が揃っているのですが、それに加えて発展的学習も取り入れたほうが良いのでしょうか。
2 発展的学習は参考書ですが、どの時期まで使っていましたか。
3 上級問題集は最高水準問題集に加えて使用したほうが良いでしょうか。
4 発展的学習国語もおすすめですか。
5 過去問までの問題集ルートを教えて下さい。
参考書について、
発展的学習は入手困難ですので、自由自在などで代替しても良いです。
自由自在
https://amzn.to/3Mqndcc
私は発展的学習を中1-3まで使っていました。良い教材でした。
最高水準を解いたあとは、英俊社の最難関高校シリーズで力試しするのがお勧めです。最難関5校の問題が7年間にわたって収録されているという、夢のような教材です。
最難関高校シリーズ
https://amzn.to/4e0DsbJ
国語は参考書はあまり必要ないかもしれません。漢字や用語などは、市販の単語帳でマスターすればOKです。現代文は出口先生などの教材で。
過去問までのルートは私のブログ教材を参考に。ハイレベル演習のD問題は解かないなど、自分の志望校に応じて適宜、取捨選択してください。
高校受験、頑張ってくださいね。応援しています。