【赤裸々報告】見学前に読んでおきたい|きのくに子どもの村学園で変化したこと

「まるで別人のようになったね。」
母が言った言葉だ。
人見知りが激しく、寡黙で、緊張しやすい子どもだった。そんな私が、たった半年で大きく変わった。私立から国立まで様々な学校を経験してきたが、これほど短期間で人間が変わった経験は、きのくに以外にない。
この記事では、きのくに子どもの村学園に在籍して実際に変化したことを、当時の記憶と今の視点から正直に書く。見学を検討している保護者の方にとって、参考になれば嬉しい。
性格が変わった
週末だけ自宅に帰るたびに、母から「ガク、まるで別人のようになったね」と言われた。
入学前の私はこんな子どもだった。人見知りが激しく、ほとんどしゃべらない。自分の意見を言えない。緊張しやすい。
それが半年後にはこうなっていた。自分の意見をはっきり言う。よくしゃべる。自分に自信を持っている。
正反対だ。
きのくにでは、自分で決める場面が毎日ある。どのプロジェクトに参加するか。学校のルールをどう変えるか。ミーティングで何を発言するか。そういう積み重ねが、半年という短い期間で人間を変えた。
環境で人は変わる。これは断言できる。
学力はどうなったか:正直に話す
正直に言う。
学業成績はズタボロになった。
入学からわずか半年で転校したのだが、地元の公立に戻ってきたとき、テストの問題が解けなくなっていた。計算はなんとかできたが、国語がダメだった。漢字が読めない、書けない、知らない。
学校の先生から言われた言葉が忘れられない。
「きのくにで何を学んだの?」
泣きそうになった。心の中では大泣きしていた。
違うんだ。きのくにで学ぶことと、公立で学ぶことは正反対なんだ。僕は漢字も読めないけど、それ以上のことを学んだんだ——そう言ってやりたかった。でも言えなかった。
再び、元のガクに戻った。人見知りで、寡黙で、緊張しやすい子どもに。
ちょっとデキる友達からは笑われた。私は負けず嫌いな性格だったから、家に帰って親に「もっと勉強したい」と断言した。
いま振り返ると、この時期が独学・自宅学習の道へのスタート地点だった。悔しさを力に変えて机に向かう日々が続いた。
きのくに卒業生のその後:2024年の最新情報
「きのくにを出た後、学力は大丈夫なのか」という不安を持つ保護者は多い。
2024年に公開された映画「夢みる小学校 完結編」では、きのくに子どもの村学園を卒業して公立高校に進んだ生徒たちのその後が記録されている。彼らの成績は「おおむね200人中20数番目くらい」という水準だったという。
公立高校のテストについて卒業生本人たちはこう言っている。「決められた範囲から出題されて、覚えたことを書くだけだから簡単」と。
きのくにでは「お勉強」をほとんどしない。それでも公立高校でこの水準を出せる理由は、おそらく「自分で考える力」と「学ぶ意欲」が体に入っているからだと思う。私自身の経験とも一致する。
卒業生の進路は幅広い。京都大学や立命館大学に進む人もいれば、宝塚音楽学校に入団する人もいる。花火師になる人もいる。ゴールドマンサックスや三井物産で活躍する人もいると聞く。教員になる人も多い。
いわゆる「エリートコース」に進む人もいれば、まったく別の道を行く人もいる。それがきのくにらしい。
また2026年時点で、きのくに子どもの村学園の卒業生によるオンライントークセッションが開催されるなど、卒業生同士のコミュニティが広がっている。「きのくに出身」という共通項を持つ大人たちが、各地でそれぞれの道を歩んでいる。
結局、きのくにを辞めて良かったのか
折に触れてこの問いに向き合う。
もし辞めていなかったら——中学・高校もそのままきのくにに進んでいただろう。高校受験も中学受験も経験しない。世間的な学力は底辺レベルになる代わり、生活をゼロから作る力は相当身につく。コミュニケーション力も鍛えられる。自分の純粋な好奇心に従った生き方ができる。そして家計が破綻する。
将来、研究や専門職の選択肢を残したいなら、きのくにに行かずに普通に勉強することを勧める。中学受験をして進学校に入り、規模の大きな大学に進んだ方が、制度的には有利に働くことが多い。
一方、大企業就職や将来の年収に関わらず、子どもの「好き」なことを積極的に伸ばしたいなら、きのくにという体験は代えがたい価値を持つ。
私は両方を経験できて良かったと思っている。どちらか一方だけだと、価値観が偏ってしまうからだ。きのくにで得たものが、その後の独学の原動力になった。あの悔しさがなければ、灘高も東大も目指していなかったかもしれない。
無責任に聞こえるかもしれないが、これが正直なところだ。
見学に行く前に読んでおいてほしいこと
きのくには見学を大切にしている学校だ。実際に足を運んで、子どもの様子を見てから判断してほしい。
その前に、きのくりについて書かれた記事や本を読んでおくことを勧める。学園長・堀真一郎氏の著書は、きのくにの教育哲学を直接知ることができる。
また、他の保護者が書いたnoteやブログも増えてきた。在籍中の親の視点、転校を選んだ親の視点、サマースクールだけ体験した親の視点——それぞれのリアルな声が参考になる。きのくにに合う子どもと合わない子どもがいる。合う家庭と合わない家庭がある。複数の視点から情報を集めてほしい。
私のきのくに関連記事はシリーズとして書いている。メリット・デメリット・学費・日常生活——それぞれの記事を合わせて読んでいただければ、より立体的に判断できると思う。









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