東大生が語る!4つの力とは? おもしろい楽しい!自転車の科学的考察
自転車ほど楽しいものはないでしょう。
徒歩では叶わない。
どんな遠くへでも、
自転車さえあればいける。
私は幼い頃から自転車が好きだった。
いわば、希望を叶えてくれる道具なのだ。
自転車は人類最大の発明品だと信じている。
風を切って心地よく進む。
自転車ほど楽しいものはない。
自転車にかかる4つの力
大きく分けて4種類の外力が加わります。
- 重力
- 空気抵抗
- 摩擦
- 転がり抵抗
順番に解説していきましょう。
重力
まず、重力。
上り坂がきついのは重力が働いているからです。
高度を上げる(位置エネルギーを稼ぐ)ためには、エネルギー(運動エネルギー)を消費する必要があります。
重力がなければ楽なのに…
と思ったことはありませんか。
でも、
私たちが立ったり、歩いたりできるのは、地球の重力のおかげです。
もちろん、重力がなければ自転車に乗って進むこともできませんよ。
空気抵抗
次に空気抵抗についてお話ししましょう。
ライダーの体力を一番消耗させるのが、
実は空気抵抗です(時速15km以上の時)。
地球の表面は強力な重力のおかげで大気によって覆われています。
厚さはなんと100km!
我々サイクリストは空気を押しのけて進む必要があります。
そうなんです。
空気は呼吸に必要ですが、走行するときには邪魔者になってしまうのです。
ちなみに、空気1㎡の重さを知っていますか?
なんと、1.2kgです。
自転車で走ると、空気の塊と正面からぶつかってしまいます。
そこでエネルギーロスが生じるのです。
摩擦
およそ、すべてのものに摩擦は働きます。
例えば、ペダル→チェーン→ギア→ハブといった駆動系では、音や熱が出ます。
ここで、
サイクリストのエネルギーのうち、最大5%が失われると言われています。
え、邪魔ですよね?
取っ払ってしまいたいですよね?
そう思いません?
でも、違うんです。
気づいた方もいるかもしれませんが、
摩擦がないと、そもそも前に進めません。
そう、タイヤと路面との摩擦があるからこそ、自転車は走るのです。
転がり抵抗
ん?
物理を勉強してきた人でもあまり馴染みがない言葉かもしれません。
でも、自転車好きはきちんと理解しておきたい言葉です。
タイヤと路面が接したときに、タイヤと路面の両方がわずかに変形します。
そのままタイヤが回って進むと、両者が元に戻るのですが、
戻るときのエネルギーは変形するときのエネルギーと同じではないのです。
必ず、熱や音として失われます。
転がり抵抗は、タイヤと路面の変形に伴うエネルギー損失のことなのですね。
タイヤを選ぶ際は、この転がり抵抗が重要になってきますので、是非ともチェックしてみてください。
もう1つ、大事な要素
自転車に乗る際は慣性の影響も考慮しておく必要があります。
慣性とは力ではありません。
性質のことです。
つまり、
物質が同じ運動状態を続けようとする性質
のことです。
言い換えると、
外部から力を受けない限り、自転車は同じ動きをし続けます。
また、慣性の大きさを左右するのは、重さです。
物体が重いほど運動の変化は遅くなります。
つまり、
自転車が軽いほど、
皆さんの体重が軽いほど、
その分だけ速い加速ができるということです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
面白いですよね。
日常に生きる物理法則。
これを理解してこそ、勉強の価値があると思いませんか?
自転車に乗るのがますます楽しくなってきました!
よね?
参考文献
『cycling science』Max Glaskin
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