小学校6年生 英検3級への挑戦
小学校6年生 英検3級への挑戦
2023年5月28日に受験予定です。
昨年から本腰を上げて英検に取り組んでいて、英検5級と英検4級を無事に通過してきました。英作文と面接が加わる3級は、指導している私にとってもちょっと大変です。最終ゴールに向けての重要なポイントであることは間違い無いので、親として、指導者として、気を抜かず頑張るつもりです。
なぜ英検を頑張るのか、整理していきます。
最終ゴールとは?
では最終ゴールとは何か?というところから話を進めます。英検準1級でしょうか。それとも英検1級でしょうか。実はどちらも違います。
迷った時には、上のお兄ちゃん達の発音指導をしてくださっているバイリンガルに相談することがあります。相談した時の質問文ですが、
「非英語圏でトップの英語力を誇るオランダの平均を目標にするとして、現在10歳の子が5年後の15歳(中学3年生ぐらい)にそこまで到達することは、日本国いながらという条件で、現実的に可能でしょうか?」
私の最終のゴール設定はこの辺でした。
バイリンガルからの返答
「これは不可能ではないと思いますが、非常に難しいと思います。」
事実として、アメリカで育っている日本人の子供の多くはは、小学校に通うようになると、日本語を話さなくなるそうです。家庭で日本語を使うこと、テレビもできるだけ日本の番組を使うことで、どうにかこうにか可能だと言うことです。
私の悩みと妥協点
我が家では、テレビ(地上波)が日常的についていますし、時には私もみることがあります。一般的な家庭と同じでしょうが、我が家に限っても、テレビを捨て去るのは、今のところは、非現実的です。また、お金をかけて良いのなら、英会話学校の入り浸ってもらうのも手だとは思いますが、我が家ではそれも無理です。妥協点として、英検の過去問で学習をし、中学生のうちに英検準1級を取得する。これがとりあえずのゴールです。それと、資格試験の合格は、モチベーションの維持に役立っています。これは娘をみていて明らで、悪くは無い選択肢だと思います。
英検準1級の取得の意義
古いデータかもしれませんが、英検2級≒センター試験なので、英検準1級は「センター試験」満点相当だとされていました。中学生のうちに準1級まで合格しておけば、とりあえず、ガクさんが言及している、灘-東大コースの目標値にも匹敵すると思っています。
十分量の過去問をひたすら読む
小学校1年生の時の国語の教科書の音読と同じように、英検の過去問をひたすら読むのはありでしょう。何周も過去問をやっていると、答えの選択肢の場所まで覚えてしまうものですが、センテンスを音読する限りは、意味のある学習だと考えています。過去問の回数ですが、今回は22回分です。
英作文対策〜俯瞰的に攻略してみる〜
ちなみに、英検3級に英作文が出され始めたのは最近で、18回分の過去問が存在します。英語学習歴が短い娘ですが、攻略可能だと思います。具体的な戦略は、5月28日の試験後にアップしますが、要は、俯瞰的に攻略するということです。ちなみに過去18回分の問題は次の通りです。
2022-3 What do you like to do on Sunday mornings?
2022-2 Do you like eating in parks?
2022-1 Do you like going to festivals in summer?
2021-3 What do you enjoy doing on weekends?
2021-2 Which do you like better, hot weather or cold weather?
2021-1 Where do you like to go shopping?
2020-3 Which do you like better, swimming or skiing?
2020-2 Do you often use a bike in your free time?
2020-1 Do you want to study abroad in the future?
2019-3 Do you like cooking for your family?
2019-2 Which do you eat more often, rice or bread?
2019-1 What day of the week do you like the best?
2018-3 Which do you like better, reading books or playing video games?
2018-2 Which do you like better, nature or big cities?
2018-1 Which do you like better, talking with your friends or talking with your family?
2017-3 What city do you want to visit?
2017-2 Which do you like better, staying at home or playing outside?
2017-1 Where do you want to go during your summer vacation?
最終ゴールに向けて
中学高校に入ると、文法的なことを叩き込まれるでしょう。ここは学校の授業にお任せです。発音練習は、学校の授業では期待できませんので、上述のバイリンガルにお願いすることになるでしょう。会話の本格的な練習は、現在の日本の教育環境では不可能だと感じますが、実は、英検の学習で、基礎的な会話分は勉強できますので、それほど悲観はしていません。何より重要なことは、言語はコミュニケーションの道具だというです。英検の過去問を使い、たくさんの知識を手に入れ、基本的な会話分を練習しておけば、流暢な英語でなくても、実際にはコミュニケーションがとれると思いませんか?
2023年5月19日 追記
5月28日の検定試験まで残り10日となりました。当人のモチベーションがなかなか上がってこないので、合格確率五分五分と言ったところでしょうか。目先の運動会の方が大事なのですね。こればかりは仕方ありません。
10人の話を同時に聞いたという聖徳太子の話はさておき、「人は同時に物事を処理できない」という話を聞いたことがあります。一方で、「同時並行的にいろいろなものを進めてそうな人」は確かにいます。テレビを見ながら家事をする妻に対して、そのテレビを、宿題を中断して見入ってしまう娘。子供というのはそういうものでしょう。
私なりの結論ですが、「仕事ができる人は、スイッチを瞬時に切り替えている」のだと思います(つまり同時に処理をしているわけではない)。例えやりかけているメインの仕事があっても、電話がなれば、我が脳を瞬時に電話の応対モードに切り換える。仕事とはそういうものでしょう。娘に関しては、運動会の練習で疲れていても、帰宅すればモードを切り替えて、勉強に励んでくれれば良いのですが・・・
「英検3級英作文をパスするための戦略」
さて、大した戦略ではありませんが、予定を前倒しして、英検3級英作文をパスするための私なりの考え方を書いてみます。
ポイント1 検定試験毎に、出題者側が求める英語表現の難易度に違いがあるはずはない。
ポイント2 質問の内容と解答の指定単語数から考えるに、論説風の堅苦しい答え方(※)では不自然。
(※)理由が二つあります。一つ目はこれこれです。二つ目はこれこれです。まとめると、こういう結論になります。
私は、過去18回分を俯瞰するために、18回分の解答を一気に書く、ということを3回ほど繰り返してみました。その後に、娘が書きやすいように、型(※※)をつくってみました。満点解答ではないと思いますが、娘にとってはそもそもそういうレベルに達していないのでこれで良しとします。
(※※)結論を書く→理由を書く→具体的なエピソードを添え、, which makes me happy で締める。
抜粋して、以下の9つの質問文について、娘へのインタビューを元にした解答例を書いてみます。
2022-3 What do you like to do on Sunday mornings?
(解答例)
I like to stay at home on Sunday mornings.
This is because I can relax.
I especially like to listen to music on a sofa at home on Sunday mornings, which makes me so happy. (35 words)
2021-3 What do you enjoy doing on weekends?
(解答例)
I enjoy staying at home on weekends.
This is because I can relax.
I especially like to read Japanese comic books on a sofa at home on weekends, which makes me so happy. (33 words)
2019-1 What day of the week do you like the best?
(解答例)
I like Sunday the best.
This is because I can stay at home and relax on Sundays.
I especially like to listen to music on a sofa at home on Sunday mornings, which makes me so happy. (35 words)
2017-2 Which do you like better, staying at home or playing outside?
(解答例)
I like staying at home better.
This is because I can relax.
I especially …
2022-2 Do you like eating in parks?
(解答例)
Yes, I like eating in parks.
This is because I can get excited.
I especially like to have lunch with friends on a bench in parks, which makes me so happy. (31 words)
(解答例)
Yes, I like eating in parks.
This is because I can relax.
I especially like to watch trees and birds during lunch with my family, which makes me so happy. (30 words)
2021-2 Which do you like better, hot weather or cold weather?
(解答例)
I like hot weather better.
This is because I can get excited.
I especially like to have lunch with friends at parks in summer, which makes me so happy. (29 words)
2018-3 Which do you like better, reading books or playing video games?
(解答例)
I like reading books better.
This is because I can get excited.
I especially like to read Japanese comic books on a sofa at home on Sunday mornings, which makes me happy. (32 words)
2018-1 Which do you like better, talking with your friends or talking with your family?
(解答例)
I like talking with my friends better.
This is because I can get excited.
I especially like to talk about Japanese comic books with my friends, which makes me happy. (30 words)
2018-2 Which do you like better, nature or big cities?
(解答例1)
I like nature better.
This is because I can relax.
I especially like to watch trees and birds during lunch in parks, which makes me happy. (26 words)
(解答例2)
I like nature better than big cities.
This is because I can relax.
I especially like to have lunch with friends under trees in parks in spring, which makes me happy. (31 words)
試験前日の夜
試験前日の夜になって、私が設定した「試験範囲」を完遂できない状態にも関わらず、至って普通に過ごしていました。小学校6年生の娘に対しては、「将来、国連でスピーチできるかもしれないよ!」みたいな応援文句や「検定試験代金を支払っているから真剣にやれ!」みたいな脅し文句は全く通用しませんでした(苦笑)
さて、決して裕福ではない我が家で育つ小学生の娘にとってのご褒美は何でしょうか?実は、炭酸のメロンジュースなのです。試験勉強を頑張った証として、買ってあげる約束をしました。オペラント条件付けになると良いのですが・・・
一方、ストイックな生活を送っていて、ジュースもお菓子も口にしない長男のご褒美は・・・
よくわかりません。ちなみに、鯖缶(水煮)が美味しいのか、聞いてみましたが、水煮の名前の通り、無味だと言っていました。
試験当日の朝
朝が苦手な娘ですが、朝6時すぎに声をかけると、元気よく起きてきました。早朝から、約20回分の過去問(語彙問題1〜20)を私と一緒に見直し、朝食後からは、自身で、英作文の復習とリスニングの練習を行っていたようです。
試験後の様子
難しかったとの本人の評価でしたが、表情はにこやかでした。合格不合格は五分五分と言ったところでしょうか。ちなみに、過去問から似たような問題がたくさん出てきたとのことでした。私が設定した「試験範囲」からそっくり問題が多く出題されたわけですね。
余談
長男が「今回英検3級に合格するとして、計画通りに進むと、中学卒業時に英検準1級か?」と聞いてきたので、私は、「そうだ」と答えておきました。過去問を俯瞰的に研究し、「試験範囲」を設定し、逆算して計画をたて、日々実行する(させる)だけなのですが・・・受験者本人がこれを自覚できるかどうかは別の問題ですね。
肌感覚では、過去問20回分の知識だけで、実際の試験で得点率6割ぐらい狙えると思います。合格ラインギリギリのところではありますね。
子供が英検準1級合格した場合の世界を、私がみてみたいという願望があったりするのですが、それはさておき、こういう感じで英検の勉強を続けているうちに、当人が自発的にはるようになるのではないかとの期待を持っています。それと、英検準1級合格なら、少なからず、英語で足を引っ張ることは無いですしね。
ちなみに、現在高校3年生の長男は、中学生のうちに英検2級を取得しましたが、その後、高校1年生の時に受けさせられたGTECという試験のReadingで、英検準1級相当に迫る点数を取っていたことがあります。そのレベルまでいくと、英語に長い時間を割く必要がなくなり、その他の教科の勉強を有利に進めることができます。
ガクさんも繰り返し言っていることですね。
自己採点の結果
- 問題1〜30(語彙問題〜長文) 正答率6割程度
- 英作文 私が提供した型通りの答案 (一部文法上のミスがありますが、合格ライン越えでしょう)
- リスニング 解答の番号を転記していなかったので、採点出来ず(過去問の出来から想像するに、7〜8割はできていると思います)
実際の結果(6月20日追記)
Reading, Listening ともに、正答率6割程度、CSEスコア370点台
WritingのCSEスコアは400点程度
合格
中学卒業程度の英語力がついているとは思いませんが、徐々に力ついてきているのは間違いありません。何より合格通知は本人のモチベーションにつながりますから、今後の頑張りに期待するところです。
賛否両論あるとは思います。英検だけで良いはずはありませんが、何も対策をしないよりは遥かに”まし”ですね。真の英語力をつけるべく、将来的には軌道修正はあるかもしれませんが、目先の目標は、来年1月(7ヶ月後)の準2級であり、3級の2次試験(面接)の結果に関わらず、準2級の過去問の学習を中心に、予定通りに進めます。
面接試験に向けての戦略
面接カードというものがあります。絵付きの説明文です。ちなみに、面接試験の最初に、その説明文を黙読、次に音読しなさい、という指示が英語でされます。
ですので、短い間に意味を理解し、スラスラ音読できないといけないのです。しばらくはそのための練習に時間を割くつもりです。
過去問を集めていたので、ざっくり40回分の面接カードが存在します。そのすべてをタイピングし、AIのナチュラルリーダーなるものに音読をさせます。当人にはシャドーイングのような感じで、繰り返し音読をさせてみます。
ついでに、準2級の音読カードも同じように行います。準2級の布石になるという言い方もできますし、そもそも面接の時の英語題材は、筆記(一次試験)の英文より平易な文章なので、準2級の音読カードの英語ぐらいなら、英検3級受験生なら、難なく学習できると思っています。
結果(7月22日)
2次試験も合格してました。
合格する上でのテクニックは種々ありますが、私が一番重要だと思うことは、「面接官とコミュニケーションをする」という気持ちだと思います。実際、「アティチュード」という採点項目があるようですし、面接官に対して、その一生懸命さが伝われば、3級の場合は、それだけで合格できるような気さえしています。
「黙り込んではダメだよ」と言って送り出した面接試験でしたが、試験後は、難しくて不合格になるとは思うけど、「黙り込みはしなかった」との本人の評価でしたが、合格していたのです。
ちなみに、英検3級の面接試験は、与えられたエッセイの黙読、音読、に続いて、関連の質問が3つと、関係のない一般的な質問が2つの試験です。
正直な話、甘々な採点基準だとは思いますが、合格という結果は、本人のモチベーションの維持に役立ちますし、準2級への挑戦権を得たとも言えます。
私が計画し、当人にとっては受け身の英語学習だったのが、合格後には、5級と4級の「絵単」、3級の「文単」の単語を書き出し、学習していたのです。準2級への基礎固めとして当然重要ですね。来年1月受験予定ですが、ポジティブな気持ちが続いてくれれば、どうにか届くかもしれません。乞うご期待。
管理人より
中学生に入って初めて英語を学習した私にとって、英語は極めて理解が難しい教科であり、国語同様少し演習しただけでは全く向上が見られませんでした。
それでも、英語の本をスラスラ読めたら格好いいなとか将来英語を話せたらいいなという淡い期待を抱きながら勉強を進めました。
さて、受験レベルの英語は教材を解き進めることでなんとかなったのですが、その先が全くでした。
大学に入り、海外の人とも交流する機会が増えてきたのですが、英語を聞けない・話せない状態なのです。改善の兆しが見えてきたのは通訳のアルバイトを始めてからでした(厳密には通訳と言えるほど立派なものではなく、留学生の勉強・生活補助のような立ち位置です)。
カタコトでも英語を使い始めるうちに、要領をつかんだのでしょうか。次第に聞けるようになり、また相手にも通じるようになりました。
そのあとは、YouTubeやPodcastなどで海外の日常会話や配信を毎日のように流すようにして耳を慣らしました。
そしていま英語話者と話す機会がほぼ無くなり、再び危機的状況に陥っています。やはり実際に生身の人間と会話するのが大事なのでしょう。
管理人より 2
いつもありがとうございます。
5月の追記を拝読いたしました。
休憩→仕事のようにモードを素早く切り替える能力は私も身につけたい(そして磨きたい)ものです。
開始時刻が詳細に決まっていればさっと切り替わるのですが、そうでないもの、例えば「〇〇を月末までに終わらせる」といった長期的に取り組むことは難しいです。
目標までの道筋を細分化して日々のゴールを決められるといいのですが、アイデアが必要なもの・構想を練ってから取り組むものは境界線(進捗・細かな達成ステージ)が曖昧です。
さて、英作文対策はとても有効だと感じました。
自分が得意なフレーズ(型)を用意して、固有名詞(や周辺の動詞・修飾語)だけを書き換えればとてもラクに攻略できそうです。
すぐにフレーズを出せれば、英会話にも応用できますね。
管理人より 3
試験お疲れ様です。
過去問演習はやはり効果があるのですね。英作文も得点できていると良いですね。
試験日も朝から調整して素晴らしいです。
「中学卒業時に英検準一級」を目標にしていると、英語力がとても高まりそうです。
これからはスピーキングも伸ばしていくのでしょうか。今後の取り組みも楽しみにお待ちしております。
管理人より 4|面接対策は動画撮影が効果的
自己採点結果から戦略までご紹介くださり、ありがとうございます。
面接対策は動画撮影が効果的だと感じています。
私が英語の面接試験や研究発表に際して、スマホで何度も自分の様子を撮影して見返していました。個人的には録音よりも録画の方が良いです。発音だけでなく、表情・態度などを客観的に見ることで、改善すべきポイントがよくわかるようになります。
…と英検準一級を持っていない私が語っております。
英検準一級は二級を取ってからが険しい道のりかと思いますが、応援しております。
管理人より 5 合格おめでとうございます
合格おめでとうございます。
対策の成果が出て、自信がついたことと思います。
資格・検定に限らず、定期テストなども好成績が取れると、安心につながり普段の学習にも余裕を持って楽しく取り組めるようになると感じます。
今後のご活躍に期待しております。
管理人より 6 面接も合格おめでとうございます
面接も合格、おめでとうございます。
意欲的に取り組まれているとのこと、やはり合格のパワーは大きいですね。
面接の基準は詳しく知りませんが、「相手に意見を伝えたい」という態度を高く評価する方針は良いと思いました。
海外の人とコミュニケーションをとるときも、正確さ云々よりも気持ち・態度が大事なように感じます(大半の人はbroken Englishでも十分に意味を汲み取ってくれます)。
学校の英語教育も、実用性を重視するのであれば授業の半分以上をアウトプット(特にspeaking)にあてれば、日本の英語力は見違えるように伸びるのではないかと考えています。
最後になりましたが、改めまして合格おめでとうございます。
今後のご活躍を期待しております。
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