【東大生の日常】一年の終わりに多忙を極めた結果…
あなたにとって12月はどのような時期ですか。
私にとって12月は一年の振り返りを行う、極めて重要な時期です。
そのため、自分の時間をしっかりと確保したいのですが…。
いつもうまくいくとは限りません。
とりわけ今年の12月は一年で最も時間が過ぎるのが早く感じています。
今回は、多忙を極めた大学院生の話(←自分)をご紹介していきます。
このブログは以下の方に向けて書いています。
- 子育てをしている方
- (学生・大人問わず)勉強している方
- 子どもと接する機会のある方
よろしくお願いします!
こんな家庭で育った
本題に入る前に、ざっと私の家庭についてご紹介します。
- 父は教育学をしっかりと学んだ人
- 母は褒めるのが上手な主婦
それ以外は、ごく普通の一般家庭ですね。
ごく普通に地元の中高に進んで、大学に行ければ御の字だったようです。
それが人生わからないものです。
受験まみれになってしまうんですね。
当の本人(私)は楽しんで受験していたので、「結果よし」ということで。
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息子視点で教育・子育てについて語る(日本唯一の)ブログです。
親の子育てで良かったこと、役立ったことをどんどん書いていきます。
後回しのつけ
12月といえば1年の終わりです。
やり残したことが集積される1ヶ月でもあります。
大学の先生は1月に入ると学位論文の審査に追われるため、講義の大半を12月までに終わらせようとします。
大学院の講義は学部と異なり、先生の都合で日程が決まります。
日程が自由となると、ついつい後回しにしてしまうのが人間の性というものです。
これは子供であろうが大学教授であろうが同じことです。
先ほども述べたように、年明けは論文審査が入るため、12月までに全ての講義を終わらせようとします。
そうすると、どうなるか?
全ての講義が12月に集中する
といった(学生にとっては窒息しそうなほどの)非常事態に陥るわけです。
もう一度繰り返します。
12月といえば1年の終わりです。
やり残したことが集積される1ヶ月でもあります。
「忙しい」ということ
完全にキャパオーバーでした。
本当に全てのタスクを消化できるとは思いもしませんでした。
普段の3倍以上は忙しかったです。
忙しいという言葉は「心を亡くす」と書きます。
ですから、私は普段から忙しいという言葉は使わないようにしています。
でも、今回は違いました。
完全に心を失いました。
心を失うとはすなわち、自分を見つめ直す時間が取れなかったということです。
気づいたら超過密スケジュールだった
洗濯する時間も惜しいほど追われていました。
買い物する時間もない。
料理する時間なんて確保できるはずもない。
冷凍していた川魚(←今回のような非常事態用)や納豆を食べて毎日をしのぎました。
久々の感覚です。
明らかに日常生活に支障が出ました。
具体的にどうだったのか書きましょう。
- 1日目:8:30〜16:45大学院講義(グループ討論)
- 2日目:8:30〜16:45大学院講義(論文紹介, 準備に数日必要)
- 3日目:13:00〜17:00研究セミナー(聞くだけ)
- 4日目:9:00〜15:00大学院講義(論文紹介, 準備に数日必要)
- 5日目:9:00〜15:00大学院講義(グループ討論)
- 6日目:午後(発行物編集会議)、夜飲み会
- 7日目:予定なし
- 8日目:12:00〜21:00海外シンポジウム(30分間英語で話す)
- 9日目:9:00〜21:00海外シンポジウム(英語でプレゼン&ポスター発表)
- 10日目:研究セミナー(聞くだけ)
これだけ見ると大したことないように思われるかもしれません。
ただ、実際は準備に追われる毎日でした。
具体的には、
- 論文紹介
- シンポジウムでの発表
この2つの準備に時間と労力を吸い取られました。
大学院の講義での論文紹介は教授や准教授に向けて文献を紹介する必要があります。
出てくる用語の定義も完全に理解しておく必要があります。
普段のレポートと違って、紹介後にディスカッションが待ち受けているため、下手なことはかけません。
もう一つ、シンポジウムでの発表も極めて難関なものでした。
大講堂に立って、海外の大学のお偉いさんを前にして30分も話さなければなりません。
もちろん英語です。
あぁ、口下手な私にとってはこの上なく精神をすり減らすものでした。
経緯と感想
先ほども述べたように、海外の大学と合同で行うシンポジウムでいきなり話すことになってしまい、人生最大のプレッシャーにさらされることになります。
その準備に全力で打ち込めればよかったのですが、そんなうまい話はありません。
どういうわけか、講義やら論文紹介の担当やら…。
締め切りを強く意識した日々が続きました。
(ノルアドレナリンを総動員させたため、心労は募ったと思います)
降りかかってくる大量のタスクを前にして、生活リズムを無視した日々が続きました。
コメントを付与してもう一度眺めてみましょう。
- -4日目:ていねいな暮らし(幸せな日常)
- -3日目:急遽、講義日程が決まる(これが根源)
- -2日目:急遽、論文紹介を頼まれる(「大丈夫です」と言ってしまった…)
- -1日目:一日中研究関連で外出(仕方ない)
- 0日目:先輩と一日中サイクリング(←これが失敗)
- 1日目:8:30〜16:45大学院講義(グループ討論、講義のおかげで作業時間が削られる)
- 2日目:8:30〜16:45大学院講義(論文紹介, 準備に数日必要→2日で準備)
- 3日目:13:00〜17:00研究セミナー(聞くだけ、午前・夜は本気で作業)
- 4日目:9:00〜15:00大学院講義(論文紹介, 準備に数日必要→3日で準備)
- 5日目:9:00〜15:00大学院講義(グループ討論、本当に休みたかった…)
- 6日目:午後(発行物編集会議)、夜飲み会(サボりたかった、準備に必死)
- 7日目:予定なし(海外シンポジウムの準備に全力投下、主にポスター)
- 8日目:12:00〜21:00海外シンポジウム(午前中に練習して30分間英語で話す)
- 9日目:9:00〜21:00海外シンポジウム(英語でプレゼン&ポスター発表)
- 10日目:研究セミナー(聞くだけ)
- 11日目:研究手伝いで一日中外出(久しぶりに新鮮な空気を吸った)
- N日目:論文紹介(これが終われば、やっと羽を伸ばせそう)
- N+1日目:ていねいな暮らし(幸せな日常が戻るはず)
ざっと振り返りました。まだ一つ論文紹介が未消化なので早めにやりきってしまいます。
そのあとに安らかな日常が取り戻されるはずです。
どう切り抜けたか
3時間睡眠が断続的に10日間以上続きました。
睡眠時間をここまで削って長期間切り抜けるのは初めての経験でした。
それでもやるべきことはしっかりやり遂げなければなりません。
いかにパフォーマンスを下げずに維持するかを模索しました。
私が導き出した方法は次の3つです。
- 8割完成を目標にする
- 「忙しい」を楽しむ
- 「もう一人の自分」に任せる
全てを完璧に行うのは不可能です。
下手すれば全体のパフォーマンスを下げてしまいます。
そこで、8割完成を目標にして取り組みました。
あくまで目標ですから、7割でも良しとしました。
具体的には、重要度の高いもの・喫緊のものを優先させて進めました。
7割できれば次のタスクへ進むといった具合です。
これが思いの外うまく行きました。
大量の課題に追われていた中学生時代が懐かしく思い出されました。
人生楽しんだもの勝ちだと思っています。
辛いことも楽しく捉える。
それができるかどうかです。
辛い辛いと嘆いていても進歩できません。
影響
ていねいな暮らしは完全に崩壊しました。
日々のリズムは乱れました。
半端ない作業量をこなす日々が続きましたが、その分得るものも多かったです。
例えば、論文紹介では普段あまり考えない視点から物事を見ることができました。
先生とのディスカッションを通じて異分野の知見を取り込むことができました。
それはそのまま自分の成長だと感じられました。
海外とのシンポジウムでは、自分の発表がきっかけとなって、たくさんの人々と交流を持つことができました。
また、今回の経験は確実に糧になったと感じられました。
消耗も激しかったのですが、それ以上に得るものがありました。
結果的には大満足です。
やはり忙しいのは似合わない
睡眠時間をここまで削って長期間切り抜けるのは初めての経験でした。
私は新しい体験は興味を持って取り組む性格なので、楽しんで過ごしました。
ですが、次第に疲れが溜まってくるのが目に見えて感じられました。
翌朝になっても頭がぼうっとしている状況です。
睡眠時間が足りないと明らかに悪影響が出てきます。
睡眠時間の不足を防ぐには、活動時間を短縮する必要があります。
そのためには能率をもっと上げなければなりません。
ただ、能率を上げようにも作業量が多すぎて追いつかないのです。
そこで結局、睡眠時間を削るという暴挙に出てしまいました。
3時間睡眠を断続的に10日間ほど続けました。
生活リズムなんて気にする余裕もありませんでした。
眠気を撃退するために行ったのは食事を3時間ごとにするという方法です。
こうすることで消化器官が常に働き続け、完全に寝てしまうことはありませんでした。
あぁ、何をやっているんだろう。
こうやって体に負担がかかっていくのだろう。
もし、これが常態化してしまえば、本当に体をダメにしてしまいそうだ。
今回は限界を試すという程度でやめにしておこう。
やはり忙しいのは私には合っていない。
再びていねいな暮らしを再開しよう。
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