【必読】灘&東大|入試直前期の過ごし方を振り返った

医学部と東大を迷いに迷って、東大を選んだ理由

ガクさん
サイト運営者
東大院生です。独学で灘・東大に合格しました。数学オリンピックで2回の受賞歴があります。

学心のお知らせ|管理人が直接指導

小さな教室を作りました。

「点数」にできない力を、
子どもたちはたくさん持っています。

代表が全科目を指導。
一人ひとりの特性に合わせて「自立(自律)して学ぶ子ども」を育成します。

子どもたちが「学心」で学んで、
教室を出るときには、新しい世界が目の前に広がっているような、
そんな体験をして欲しいのです。

私と一緒に学びたい子どもたち、大募集です!

教室の風景

小学生〜高校生が同じ空間で、自分の夢に向かって励んでいます。
地元の子どもたちから、灘中・灘高・オリンピック志望者まで在籍。
知的な興奮と歓びが漂う、集中して学べる環境です。

進路選択は難しいです。

私は優柔不断なので、なおさら大変でした。

何しろ、一生が決まるわけですから。

目次

【ご質問】医学部→東大に変えた理由を教えてください

YouTubeチャンネルにコメントが寄せられました。気になる方も多いテーマだと思います。

【質問】
こんにちは!いつも動画楽しく観ています😊

今回は大学受験についてのガク君のお話を聞かせて下さい。
お母様に経済的にもし灘高受験するなら、大学は阪大か京大にして欲しいと言われましたと、以前どれかの動画で仰っていたのを思い出したのですが、結局ガク君は現在一人暮らしの東大院生ですよね。また、以前何かの動画で東大理Ⅲを目指されていたとも仰っていたのですが、どうして、医学部では無くて、東大にされたのですか?

うちも裕福な家庭では無いのですが、子供達が勉強に励み、将来は国公立医学部に進学して欲しいな〜と夢を抱いています。

お時間ある際にガク君の御家庭事情を少し教えていただけますと幸いです。よろしくお願い致します。

いつも動画をご覧くださり、ありがとうとうございます。時系列で振り返っていきながら、ご回答差し上げます。

中学入学後|東大理Ⅱ→いとこの影響で東大理Ⅲへ

運よく、第一志望の私立中高一貫校に入学することができました。

中学入学当初は、東大理Ⅱ(生物分野)を目指していました。幼少期から自然が好きで、昆虫の研究者に憧れていたからです。

ところが、大学生の従兄(いとこ)から医学の話を聞くにつれて医学部にも興味が出てきました。私は親の次にいとこを尊敬していました。中学受験のときと同じで、尊敬するいとこが進んだ道だから、自分も同じ道を歩みたいと思い始めたのです。それまで、医学には全く興味がありませんでしたが、急に医学部に関心を持つようになりました。せっかく受験するなら難しい方がいいだろうという単純な理由で東大理Ⅲを目指すことにしました。

ここまでは良かったのですが、徐々に怪しげな?展開になります。

灘校入学後|東大理Ⅲ→阪大医学部

灘高校入学後も東大理Ⅲ志望に変わりはなく、周りも大半が医学部や東大志望だったことから迷いはなかったです。

しかし、家庭の経済状況を鑑みて
「上京資金が用意できない」、
「関西の大学(できれば実家から通学できる範囲)に進んで欲しい」
との母の希望を知りました。

こればかりは仕方がありません。

ここで、簡単に諦めるのは面白くありません。高校生の間に親の仕事などを手伝いながら上京資金を稼ぎました(HPを作ったりしました)。万全の体制を整えたわけです。

ところが、人生何があるかわかりません。

祖父母の介護や更年期に加えて「一人息子が親元を離れることに不安を覚えて」親が体調を崩してしまいました。家族の健康が第一です。こうして高校3年生の時に志望校を阪大医学部に変更しました。

これで落ち着いたかのようですが、状況はさらに混乱を極めました。

大学受験生時代|自分を見失い、人生に迷う

とある本と出会って人生が一変しました。

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー*の『森の生活』という本です。

↑人生を変えた本

偶然、父の机の上にあったのを手にとってパラパラとページをめくっただけでした。しかし、ソローの言葉の一つ一つが心に響き、自分の人生について深く考えるようになりました。

自分の医学部志望は「経済的安定や名誉、社会的地位を獲得するためだったのではないか」と悩み始めました。

本当に医者になりたいのか疑問を覚えるようになったのです。

受験において、迷いは最大の敵です。

どちらにも逃げられるように阪大医学部と東大の試験勉強**を並行して進めました。この時は精神的に辛かったです。夕食はいつも家族と一緒に食べるので、将来について相談するのですが、毎日志望校がコロコロと変わっていました(高3の12月)。

自分を完全に見失っていました。

何をしたいのか本当に分からなくなっていました。

仕事と趣味を一緒にすべきなのか、割り切って考えるべきか…。

結局、好きな道に進めば後悔はないだろうと考えて、生物分野(東大理Ⅱ)に進むことにしました(これが回答です)。

いまから振り返って|あの頃の選択は正しかったのか?

「いまから振り返って、どう感じているか」もお話ししておきます。

結論から言うと、非常に満足しています。

東大では素晴らしい友人に恵まれました。多くの尊敬できる人に囲まれました。また、部活動も医学部にありがちな閉鎖的な空間ではなく多様なバックグラウンドを持った人が集まるため、毎日学ぶことが多いです。

この点だけでも、東大に入った価値は十分にありました。

医学部or東大|経済的安定度

就職について気になる人もいるかもしれません。

周りを見ていると就職も有利に進むようです。同期や先輩の話を聞いていても明らかに学歴フィルターが存在するように感じます(この先どうなるかわかりませんが…)。ただ、自身の専攻分野と異なった業種に進む人がほとんどです。自分の関心を極めるには修士課程(2年)に加えて博士課程(3〜5年)に進むことになります。

しかし、(民間に就職せず)大学に残って研究を続けるには相当な覚悟が必要です。

経済的な面だけを考えると非常に厳しいです。

30歳手前になっても無給で研究をするケースも十分にあり得ます。自分で科学研究費を申請して獲得しないとやりたい研究もできません。将来を考えて研究の道をさっさと諦める人が大半です。

一方、医学部は経済的安定性が堅いですが、進級や生活はそう簡単にはいきません。単位を取得して進級するための試験はハードです(2回留年してしまった灘の友人もいます。阪大は厳しいと聞きました)。研修医以降も(診療アルバイトを入れてしまうと)月2回休めるかどうかといった生活が続きます(実話)。

「お金はたくさんあるけれど、それを使う時間がない」と知人が漏らしていました。

乱暴にまとめると、以下の通りになると思っています。

・医学部:経済的に安定、極めて忙しい
・東大→民間就職:まあまあ安定、忙しさは業界による
・東大→研究職:極めて不安定(特に大学に残る場合)

ちなみに、私は「時間と心のゆとりがあれば十分で、お金はそんなにいらない」と思って生きてきました。自分の過去を見てきて、質素でも幸せな生活は実現できると確信しているからです。ところが最近、お金の心配をするようになり始めて悩みどころです…。これは精神鍛錬が足りていないのか。

【補足】
*ソローは、ハーバード大学を卒業後、森の中で2年間の自給自足生活を実践したことで知られる。アメリカの作家・思想家・詩人・博物学者。環境保護運動の先駆者でもある。
**参考までに当時の難易度は次の通りでした。
(難)東大理Ⅲ>>京大医学部>阪大医学部>東大理Ⅰ, Ⅱ(易)

以上で回答になりましたでしょうか。

コメント・ご相談はお気軽にお送りください

コメントやご相談は大歓迎です。

YouTubeチャンネルに是非ともお寄せください。

できる限り、ご返信いたします。

最後に

ご質問は以下の動画にいただきました。

https://www.youtube.com/watch?v=J4rKf_o3wvw

ソローの本と出会っていなければ、迷いなく医学部に進んでいたと思います。人生わからないものです。東大理Ⅲに進めば大学2年生次の進学振り分けで他学部に進むこともできますが、他の大学では路線変更できません。進路選択は難しいです。自分の居場所で一生頑張れる性格だと良いのですが…。

余談
開成から東大に入った友人は「俺は将来が決まった人生は嫌だ。迷いながら生きるからこそ面白い」と断言していました。

【大学受験生時代に響いたソローの名言】

人生は、自分を見つけるためにあるのではなく、自分を創造するためにある。だから、思い描く通りの人生を生きなさい。
Life isn’t about finding yourself; it’s about creating yourself. So live the life you imagined.

愛よりも、お金よりも、名声よりも、私は真実が欲しい。
Rather than love, than money, than fame, give me truth.

ソローの著書はおすすめです。


↑興味ある方は、近くの図書館で借りてみてください。禅・ミニマリストの思想に通ずるものがあり、日本人なら共感できる点が多いと思います。

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教室を出るときには、新しい世界が目の前に広がっているような、
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この記事を書いた人

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数学オリンピックで2回の受賞歴があります。

子ども視点から子育ての良かった点をまとめていきます。
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