【必読】灘&東大|入試直前期の過ごし方を振り返った

やり遂げる力 ~英語学習を例に~

ガクさん
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東大院生です。独学で灘・東大に合格しました。数学オリンピックで2回の受賞歴があります。

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小さな教室を作りました。

「点数」にできない力を、
子どもたちはたくさん持っています。

代表が全科目を指導。
一人ひとりの特性に合わせて「自立(自律)して学ぶ子ども」を育成します。

子どもたちが「学心」で学んで、
教室を出るときには、新しい世界が目の前に広がっているような、
そんな体験をして欲しいのです。

私と一緒に学びたい子どもたち、大募集です!

教室の風景

小学生〜高校生が同じ空間で、自分の夢に向かって励んでいます。
地元の子どもたちから、灘中・灘高・オリンピック志望者まで在籍。
知的な興奮と歓びが漂う、集中して学べる環境です。

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2014年10月10日から投稿スタート!毎日18時投稿を目標に作成していきます!

ぜひ、チャンネル登録してお待ちください。

▼たとえば...、こんな問題を一緒に考えていきます!

読者様からご寄稿いただきました。こちらに掲載いたします。

目次

3種類の英語学習プラン

  1. 早期教育で小学生のうちに準1級合格狙うのなら、
    【寄稿】英語の早期教育|小学生で英検準一級レベルに
  2. 中学入学後スタートでガクさんレベルまで狙うのなら、
    【英語|直前期】最難関高校に余裕で合格する戦略【灘・開成|高校受験】
  3. 中学入学後スタートで高校入試前に英検2級合格を狙うのなら、
    【寄稿】英検対策|試験範囲を網羅するための考え方 (1) 追記あり

過去に上記の投稿があります。

読者の皆様はどれを選びますか?

金メダル狙いで(1), 銀メダル狙いで(2), 銅メダル狙いで(3)でしょうか?どれも過酷な岩山ですよ。ただし、どの方法論をとってもそれなりに実力はつきます。頑張りましょう。

我が家の例

さて上記3つの内容から離れて…、高校進学塾に通学していた第一子の実例ですが、次に列挙する英語学習の取り組みに関して、読者の皆様はどのように感じるでしょうか?

  • すららネットの中学英語
  • 文英堂の最高水準特進問題集
  • 旺文社のネットドリル 
  • シリウス21英語発展編Vol3
  • 英検の過去問集
  • その他・・・

素人家族が、適当にいろいろな教材に手をだしただけでしょ?という人もいるかもしれません。実際のところ、自分が子供の頃には経験していないことを我が子にさせるわけですから、私自身も、自分が発する助言に不安がなかったわけではありません。しかしながら、直感的にも、理屈上も大丈夫だと自分に言い聞かせながら、その都度、きちんと子供に説明してきたつもりです。子供がどこまで理解していたかはわかりませんが、素直に聞いてくれました。

もう少し整理していきます。

中学1年生の6~7月頃に、塾の補助教材にすららネットがあることに私は知りました。中学全範囲を学習できる月額制のネット教材です。中学英語の基本文型を学ぶことができますし、何より正しい発音で英語の文章を読んでくれるのが良いのです。私が子供の頃には存在しなかった教材であったこの教材を、私は魅力的に感じましたので、飛びつきました。さて、具体的な戦略です。秋の英検4級の試験に向けて、すららネットの中学3年間分全範囲をやらせました。次に冬の英検3級の試験に向けて、文英堂の最高水準特進問題集(英作文を含む全5冊)をやらせました。次の6月の準2級に向けて、旺文社のネットドリル (英検準2級用)をやらせました。結果、子供の英語教育を思い立って1年、英検準2級の取得まですべて一発合格だったのです。これで、中学範囲を優にカバーする実力が身についた形になりました。

ただし、大人の私から見てまだまだ荒削りでした。中学2年の秋の英検2級の合格を見込めなかったのでスルーつもりだったのですが、妻の希望で英検2級を申し込み・・・予想通りに不合格でした。さて、ここからは再度戦略を練り直しました。まずは、塾で支給されていたシリウス21英語発展編Vol3の先取り学習。そして、部活引退後の中学3年の8月から英検の勉強をリスタートし、英検過去問20回分に、バイリンガルによる英作文指導、無料のネット動画での英検の二次試験の学習をして、4ヶ月程度の学習での英検2級の合格でした。ただし、学力はガクさんには遠く及ばないと思います。実際に、他教科に比して英語の成績は良いのですが、学校内にも上には上がいますからね。

投げ出したことも書いておきましょう。mikanという英単語学習アプリです。英単語の日本語訳を4択の中から答えていくアプリだったと思います。時間制限があり速攻で解答するゲーム感覚で学べるものだったと思いますが、息子にとっては苦痛で仕方なかったようです。英語を言語として、きちんと学びたいということでしょうか。高校生の今、英英辞典を使用し英語学習を楽しんでいるようです。

関連サービス

無学年制教材!対話型アニメーション、インターネット教材【すらら】WEB申込

英語学習の軌跡

以下箇条書きにまとめました。参考までに。

中1 4月~6月

  • Murphy Essential Grammar In Use(ネイティブ向けの英文法テキスト)
  • Murphy Grammar in Use(ネイティブ向けの英文法テキスト)

上記2つを勧めてみるもほとんど無反応。

文英堂 最高水準特進問題集の購入。

学校と塾が中心。

中1 7月~10月

  • すらら中学英語(すららネット)・・・英語学習初心者のためのスタートダッシュ教材として活用(中学全範囲の文法と簡単なリスニング)
  • ワオっち!の英検リスニング対策アプリ・・・リスニングの強化
  • 英検過去問

→英検4級合格

中1 ~12月

英検過去問

→英検3級合格

中1 1月~中2 6月

  • 旺文社 ネットドリル (英検準2級用)・・・単語力の強化、リスニング、リーディングの演習、英検準2級レベルの仕上げ

→英検準2級合格

中2 7月~

学校と塾が中心

中2 3月~中3 12月

  • シリウス21英語発展編Vol3(塾の補助教材)・・・中学英語文法の総復習、高校初級レベルも?
  • VITAL3000(塾の補助教材)・・・高校中級レベルまでの英単語
  • 英検過去問・・・英語4技能、英検2級レベルの仕上げ、英作文はバイリンガルによる添削指導

→英検2級合格、英語大学入試センター試験(過去問)で得点率80%程度

計画のヒント

まずは大枠を決める。数ヶ月単位の具体的な計画を立て、一旦コマンドを実行したなら、とにかくやり遂げる。振り返ってみる。反省点は次に活かす。次の具体的な計画を立てる。

要はPDCAサイクルを高速でまわすのです。本当にどうにもならない場合は速攻で逃げる選択肢はあるのでしょうが、その分だけの時間を捨てることにはなります。時間は有限であることを常に意識しておきたいところですね。さて、ここまで読んで読者の皆さんはどのように感じるのでしょうか?やってみようと、生徒本人が思ってくれるのなら嬉しい限りです。納得できるのなら、真似してみるのも良いでしょう。いやいや私はガク氏の方法のほうが気に入ったと思うのなら、その通りにしたら良いと思います。親を味方につけて、英作文の指導を受けると良いと思うのです。私もガク氏に相談し、いろいろと思案中です。まだまだ小学生の子供を抱えていますから。その中、すらら英語に代わるものとして、Progress in Englishにはとても興味を惹かれます。

兄弟姉妹の素質の違い

ここに、面白いヒントがあります。私の子供に対する言い方としては、「英検の取得をゴールとするのではなく、教材をやりきることをゴールにしたら良い」というものでした。実際、英検の受験を節目として、4ヶ月単位で猛烈な勢いで、タスクをやり遂げていった第一子です。そもそも個々の英検合格レベルを優に上回る学習計画でしたので、合格するのは当たり前でした。それで、第一子を指導していて、準2級までなら楽勝だろうとの感触を持ちましたが、実は、第二子には通用しなかったのです。

中学受験が終わる小学校6年生の冬、その第二子に、見切り発車的に中学入学前の1月からすららネットの英語をスタートさせました。毎日夜の8時から45分~1時間程度のペースでやりました。第一子に比べて早くスタートさせた分、ゆっくりと進んで半年で終わる計画でした。それが、最後の方で失速してしまったのです。それでも、中学入学後すぐの夏の英検で4級を取得できたのですから、ペース的には問題ないはずでした。しかしながら、後に続かない。本当に続かないのです。本人の希望で、第2子にも塾に通わせておりますから、しばらくは塾任せで、私は様子をみましたが、その塾の課題も常々やり遂げている感じがしませんでした。本当に「やり遂げる遺伝子」に違いがあるのかもしれません。さて、本題です。「やり遂げる遺伝子」に違いがあるとしたら、親として、どのようにアドバイスしたら良いのでしょうか?

私は熟慮した上で、「先天的に無意識にやり遂げてしまう人」と「無意識にはやり遂げられない人」という表現で分類できるのかもしれないと考えました。大人は、経験によって、「やり遂げ遂げた方が良いよい」ということを知っているだけなのでしょうから、その程度の立場で、我が子に対し、頭ごなしに「やり遂げなさい!」と説くのは違うような気がしています。

行動遺伝学

行動遺伝学とは,簡単に言えば,人と人との違いを遺伝による影響と環境による影響とに分割するやり方である。より厳密に言えば,ある家系内の関係にあるふたりの類似性を,ふたりの遺伝子の共有度,環境の共有度の関数として表現することにより,その形質の背後にある遺伝と環境の影響を量的に説明する統計学的方法論ということになる(https://psych.or.jp/)。

大雑把にコメントすると、「やり遂げる遺伝子」に関連性がありそう項目として、行動遺伝学では「勤勉性」という項目があります。その「勤勉性」では50%程度の遺伝的要因が明らかになっています。こういう研究結果を認識した上で、「無意識にはやり遂げられない人」は、意識的にやり遂げるようにしなくてはなりません。

偉人たちの教え

日本電産の創業者 (永守重信)の本のタイトルで、「成しとげる力」というものがありました。偉人たちの教えは参考になると思います。

【追記】2022.02.22

ちなみに、日本電産の永守氏は、前回大会の金メダリスト(髙木菜那さん)を例にあげつつ、「生まれつきの能力の差は大きく見積もって5倍程度だが、意識の差は時には100倍のもの差を生み出す」としています。「一番以外は全部ビリ」と、かなり厳しめに訴え続けているそうですが、人が生きるあらゆる場面でもっとも大切なことだとのこと…

注意してほしいことですが、このような精神論を説き始めると、嫌悪感を抱かれるかもしれません。知り合いから聞いた話だと、九州一の大学学部の新入生に、「理科III類には及ばないけど、これからの6年間・・・」と話し始めた途端、五分五分で反発を食らうそうです。理想的には、子供達が本質的なところに自ら気づき、意識的に行動に移していただきたいところです。ちなみに父親である私は、「ガクくんのブログを読んでおきなよ」とだけ言っております。

やり遂げた先の世界

最後に私の経験談を書きますが、大学の微積の授業で、4回の試験で成績が決まるテストがありました。大学というのは、(今のことは知りませんが)その当時は、必ずしもすべての授業に出席する必要がなく、気乗りしない時には、勝手に休んだりしていました。そして、4回のうちの最初のテストをすっぽかしてしまったのです。そもそも、他の教科は、前期と後期の2回だけのテストでしたので、その数学の1回目のテストの位置付けをよく理解していませんでした。結果、0点扱いでした。残りのテストを満点だとして、得点率で75%です。得点率75%なら単位はもらえます。この状況をどのように感じるかは人それぞれですが、テスト範囲のテキストの内容をすべて理解し記憶していれば良いので、私はどうにかなるだろうと楽観視していました。チャート式のような親切な解説はありませんでしたが、高校時代に真面目に勉強していた人にとっては理解できる問題だったはずです。ただし、遊びたい盛りの大学生が、時間をかけて、テキスト全部をやり遂げるモチベーションがあるのかどうか、そこは問題でしょうが、私はやりました。

面白いことがおこりました。そのテキストの「不自然な解答」を発見したのです。その後、自分なりにその疑問点を解決して、解説ができるようにしておきました。そして、毎回のテストの大問の一つで「好きに書きなさい」というものがありましたので、とっておきの「不自然な解答」の解説を書いたのです。「好きに書きなさい」と言っても、採点は厳しいものだったので、満点を取ることは難しかったとは思いますが、私の解答は唯一無二のものであり、出題者(=テキストの執筆者?)は驚いたことでしょう。手元に当時のテキストは存在しませんし、内容もはっきりとは覚えていないので、ここでの説明が難しいのですが、「不自然な解答」なのですから、通常は、試験に出題される問題とはなり得ません。そもそも、そのテキストの問題を全部やってくる学生がいることを想定していなかったと想像しています。振り返ると、ここに、やり遂げた人だけが知ることのできる世界があったのでした。

例え話を考えてみましたが、いざ岩山を登り始めたら、頂上まで上り切った方が良いと思います。頂上まで登らないと、その岩山の頂上に置いてあるコインの色を知ることができません。受験直前期に及んで、「まだ登り切っていないけど、今、登っている山の頂上に金メダルが置いてあるはずだ」と自分に言い聞かせてみたり、もしくは、登りもせず「1番高い山はどれだ?」と机上で長々と探し続けたりするぐらいなら、目の前の山を登り切ってから次の山を探した方が良いと思うのです。脅しのようですが、のんびりしていると、登頂が物理的に不可能になる瞬間は近いうちにやってきますよ。

管理人より

素晴らしいご寄稿ありがとうございます。

他の寄稿者様や私の過去記事もご紹介してくださり嬉しく拝読いたしました。ご自身の経験やお子様のご様子も教材や理解度、ご感想も含めて詳述されており、他の読者様にとっても大変有益で今後の指針となるような記事です。

オリンピックシーズンの時期に金・銀・銅のメダルの話から始まり、ご自身の指導経験を踏まえたアドバイス、科学的見地から俯瞰した後に読者へのご提案と流れるような論の展開は参考にさせていただきたく思います。イラストもご作成いただき感謝申し上げます。

教材についても少しだけコメントを。

私は「すらら」は解いたことが無いため詳しく知りませんでしたが、シリウス21はよく存じています。私にとってシリウスはPROGRESS IN ENGLISHと双璧をなす教材で、私の英語学習の真髄を担っていたため懐かしさを覚えました。PROGRESSと違ってシリウス21発展編は塾・学校専用教材であり、一般への流通がされていません(中古販売も禁じられています)。灘・開成をはじめとして全国の中高一貫校で採用されている秀逸な教材です。私の手元に一通りそろっておりますので機会を見てご紹介しようかと思います。

一部、こちらで勝手に装飾や題名をつけさせていただいた箇所があります。訂正などございましたらいつでもお知らせいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

余談
シリウスにつきましては当サイトへの問い合わせも多いです。今春より起業しますので興味ある方は私の事業所経由で取り寄せられるようにしようと思っています。

追記 2022.02.22
補足いただきありがとうございます。弊ブログも皆様のお役に立てるよう少しずつリライトしていっております。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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